じぎょメモ

都内某社でデジタルマーケティングとか社内ライターとかしてがんばっている。勉強中で日頃気になったアレコレをまとめます。気持ちアドテク多めな気持ち。

新卒のベンチャー志望と、ベンチャー志望における第二就活について


この前、お酒を飲みながら後輩と話していて、自分で気がついたのでメモ。
 
シューカツでベンチャー狙っている学生に、「新卒でのベンチャー勤務」と「第二新卒でのベンチャー勤務」についてちょっと届けばいいかな、なんていう。
 
 
「人間的にスキルや経験の身につくベンチャー企業を志望しています。」とか、「大企業は会社の看板にすがって生きていくことになるから、人間として成長しない」とか、いろいろあるかと思うのだけど、スタートアップ企業との絡みが増えてきた自分としては、まずベンチャー企業はそもそも新卒で社員を集めたりしないよね。というよくよく考えてみれば誰でもわかるようなことが、見失われがちだったりするなあと思ったわけです。
 
いわゆるリクナビとかマイナビとか、ああいう新卒求人サイトに案件として掲載するのには結構金がかかる。
ほんとにベンチャーベンチャーしているところには無理な話なんです。
求人ていうのは事業エンジンを加速させるために超重要であり、そして同時に人件費等のコストもかかる超難しい問題でもあるわけです。
採用した社員が想定以下の生産能力だと、企業としては赤字なわけです。そんなコスト製造機を組織においておく理由は何ひとつありません。
※逆に言ってしまえば、掲載されている企業はお金にもある程度余裕があり、そして”リクナビを見るような新人”でもいいと思っているわけですね。
 
企業家には金ではなく、人脈やチームを持たせてやれ、みたいな話もVC(ベンチャー育て屋さん的な人たち)界隈やそれ以外でもぶっちゃけな飲み会とかでは話されているわけです。
かなり自分の感覚と近かった参照:起業家に持たせてやるなら金よりも「きびだんご」だろ!(http://d.hatena.ne.jp/grand_bishop/touch/20140513/1399955919
 
 
やっぱり桃太郎(鬼退治)も赤レンジャー(悪の組織退治)も、スティーブジョブズApple)やラリーペイジ(Google)も一人では世界を変えられないわけです。
 
そんな背景がありつつの、世の中の求人事情なんですね。
 
というわけで、ベンチャー企業、というか新興企業にはいくつかステージがあるので、そういう前提をもって見ていかないと、面接(志望理由とか価値観のマッチング)とか働きはじめ(業務内容やキャリアパス)のところでズレちゃったりするよ、なんていう話です。
「若い社員にも大きく裁量権を持たせられる職場です」みたいなところも色々あるわけです。
 
0を1にするのと、1を10にすることは違います。求められる内容も、能力も、得られる経験や知識も。
これはもちろん、どちらがいいとか悪いとかじゃないと思います。
とはいえ、何も知らない分からないの新卒には、そのほとんどが1⇒10の方の仕事をしていただきます。
 
なぜならこちらは基礎作りにちょうどいいからです。
先人たちがすでに上手くやる方法や上手く出来る方法を見つけてくださっているわけでして、これならビジネスにおけるベーススキルと専門性を同時に教え、習得してもらうことができるからですね。
基礎っていうのはこの辺だったりします。
 
新卒といつも一緒に考える仕事の進め方、「社会人力」みたいなもの。
 
大学生の皆さんは、どれくらいできてたでしょうか。
僕は0点でした。いや、マイナス880万点くらいでした。
いまはたぶんマイナス200点くらいだと思います。
 
でもいいんです、まずはそれで。
※ぼくのは問題です
最初から0⇒1の動きが出来ていたら、それはそもそも起業すればよいのです。
 
 
本当のアーリーステージのベンチャーには「若い力を育てる!」なんてそんな余裕なんてないし、3人だったら3人、5人だったら5人が全力で100人分くらいの価値創造をしないといけない。そこに何も知らない学生に毛が生えたような新人を放り込んだところでどんなリターンがあるだろう。先ほども言ったとおり、コストセンターを社内に囲っておく理由は何にひとつもありません。エンジニア用に新しいPCでも購入して生産性を上げたほうがまだマシです。 
 
 
とにもかくにも、目の前の利益と事業成長を見ていかないといけないベンチャー企業にとって、新卒の採用はロードマップにはあるものの、本当はやりたくても、少し先の話になってしまいます。
そして、大学生が成長とかイノベーションとか「明日のアタリマエを創る」みたいなのをイメージしているのは、この段階のアーリーステージなベンチャー体制だったりするので気をつけたし。
※でもやっぱり一番苦しかったり、難しかったりする反面、一番勉強になるし、すっげえ楽しかったりするみたいです。
 
 
なので、ちょっと意識の高めな学生が想像するようなベンチャー企業は自分から探しに行かなくちゃいけないし、そもそも新卒採用を実施していないという条件下で「どうしても働きたいんです、よろしくおねがいします!」といった挑戦をせねばならない。

っていうかベンチャーと呼ばれる人たちにとっては、そういうスタンスや主体性のある行動力が(即戦力として)「欲しい経験とかスキル」のひとつなので、めんどくさがらずに、ビビらずにやらねばならない。っていうかそんくらいも出来ないくらいの根性や度胸ならいらない。
 
失敗しても別に死ぬわけじゃないし、学生なんだから別に失うもんもないでしょう、あ、自信とか?
とかナントカ思います。
 
 
ちなみに、そういった人たちと一緒に仕事していると、中途社員としての求人やヘッドハント、リクルーティングの話はばんばん出てくるので(一緒に飲みにいったときとかに「このポスト○○さんのために空けてあるんで!」「ぶっちゃけいくら欲しいんすか?」とかほんとにばんばんある)、新卒ではなく第二新卒ベンチャー企業に挑戦してみる、みたいな話は大いにありだろうし、そっちのほうがイメージわきやすいなあ。と思うわけです。本当に、これは自分も働いて初めて分かったというか、実感したんですけど、そうなんです。
「こういうことをしてます」「自分が創出した価値は、売上で○○、粗利に換算すると○○です。」「よって、貴社に対しての存在価値はコレコレで、アレな感じで機能として貢献できます。」といえるようになるわけです。というか、「いつかはベンチャーで」みたいな感じなのなら、今からそういう働き方をしておきましょう。
 
そうでなくても、勉強しましょう。
たぶん、仕事そのもので圧倒的な経験とか考えとか、そういったものがなんとなくイメージできないのであれば、それなりに時間は余っているんじゃないかなあと思います。完全に偏見です。
ただまぁ残ってなかったとしても、何かしらの対策や勉強はしておかねばならんので、とにかくあれこれしてひねり出したその時間を使って、いろんなイベントに足を運んだり、そもそも自分で簡単なサービスを創ってみたり、そのまま事業として立ち上げてみたりしてみればいいんじゃないでしょうか。
 なんでもありなんですね。
 
働きはじめて早くて1年、大体3年後くらい、きっと雇ってくれる組織や、働きたいと思っている環境・仲間たちに還元できる、マーケットにおける自分という人材の価値というのも広がってると思いますしね、ちょうど3年目とかでいいんじゃないですかね。うん。
 
就職活動は、企業の採用担当と志願者のマッチング。
マッチングは、すり合わせられる情報が多いほど、精度が高まります。
新卒時代の闇雲でふわふわなポテンシャル採用より、もうちょっと精度の高い第二就活、いかがでしょうか。
経験則にはなりますが、ネット系中小企業であれば、結構若手にもチャンスや機会はあるし、早々と実績作ってベンチャーに行くのも十二分にありだと思うんですよねえ。
 
ぼくもいよいよそういう時期ですかねえ。
 
なんつって。