じぎょメモ

都内某社でデジタルマーケティングとか社内ライターとかしてがんばっている。勉強中で日頃気になったアレコレをまとめます。気持ちアドテク多めな気持ち。

【広告業界ニュース号外】アドテクバブルから目が醒めて苦しいのはまずDSP、そして国内プログラマティック市場が華開くカギはパブリッシャートレーディングデスクにあり。

チョトマテチョトマテオニイサーーン

 

「急ですまないのだが本日中にこれをよろしく」

 

ッテナンデスノーーン。

本日言うたらもうあと7時間

 

も、ある。(真顔)

 

 

 お疲れ様です。高橋です。

 

DSP市場について書きました。(のを社内向けだったのでリライトして転載です)

www.kccs.co.jp

 

KANADE | DSP主な特長

 

なんだそれそんなにデカいDSPがいきなり出来るんかーーーい、っていうかデクワスはどーーすんじゃーーーいと思いきや、デクワスの名前が変わるようですね。なんやねん。

 

KCCSさん実はDMPなどのラインナップもあるし海外展開も(最近部署まで作って)頑張るとのことで、和風チックな統一ブランドネームがほしかったのでしょうか。

外資SSPと連携もして、配信先を拡大したとのこと。

 

こっからが本題。

 

ぶっちゃけ、個人的にDSP界隈に対して思うことは、もう細かい配信先の多さとか目新しいターゲティングの機能なんかで差別化の語れる市場ではなくなってきているなあ、というもの。

前職で新規でDSP事業をやるかやらないか、みたいなジャッジをしていたりもしましたが、すでに裸で飛び込むには真っ赤すぎる市場だと判断しています。いまからDSP事業を始めるなんて、相当な勝ち筋を持ってでもしないと無駄投資と言って間違いないです。事業を始めるのに(ゼロベース開発で)おそらく億単位の準備が必要だし、回収できないとか何人か会社からいなくなったりする騒ぎです。

 

Bidスピードや、リクエストのフィードバック精度、あとはもはや「データセンターの(地理的な意味で)場所」みたいなどうしようもない条件がオークション勝敗を左右していたりしていて、あんまりそこまで追求しなくてもいいんじゃないかと思っていたりしてきており、一方で海外のようにサプライサイドの質的買付の概念がイマイチよわいので、「悪いものを安くたくさん買う」みたいな感じがして、無駄遣い感がぬぐえてない状況です。

 

国内のマーケットで起こっている(起こりそう)な現象は2点、

 

コモディティ化の進行

・量的買付から質的買付の転換

 かなと。

 

コモディティ化の進行については、単純に参入プレイヤーが増え、接続先は頭打ちになり、オーディエンスターゲティングもくるくるバナーも動画もダイナミッククリエイティブもみんなが実装しきってきている、という状態。もう媒体資料を見ただけでは、どこの何がいいのかがわからん状況です。

 

買付方針の転換はクライアント側にPMPみたいな概念、3rdPartyCookie連携や自社データとの連携、マルチデバイス横断みたいな全体設計が出来るとなると、そもそもターゲティングの精度自体が高まってくるので、今度は対象接触者の「質」を購入するフェーズにおそらくなっていくんでしょう。というもの。

(こっちは完全に憶測の域を出ませんが)

 

つまりはCriteoがクライアントページの次に表示されるYDNの面を独占買付してたり、すでにPMPを用いて質の高いCookieをオークションを回避して買い付けして効果を出しているように、広告主としては質の高いCookie(リーセンシー・来訪頻度とかベース)で買いたくなってきてしまうわけで、今度はそこに競争が、それもプレミアムな単価で起こってくるんだろうと踏んでます。

これは市場の(DSPのではなくプログラマティックの)成長を促す動きになると思うので、個人的にはどんどん進んでいただきたい。買われないからいいものがなく、いいものがないから買われない。というマーケットの不一致をなんとかしたい今日この頃です。

 

媒体側から見ると、まだまだSSPに売り渡しているimpはレムナント(質が悪く低単価)なので、我々クライアント側としては、独占的(ないし水面下で)やりとりされている「もっといいもの」を買いに行きたいし、買えるようになってくるんだろうな。という感じでした。

 

というわけで、外資系のSSP各社も参入が激しく、また一方で国内のSSP各社のアップデートも熾烈になりつつ、いわゆるホリスティックなセリングマネジメントが浸透していくと、つまりは買付側のニーズとやっとこさ合致し、一気に進んでいいくんじゃなかろうかなあ、と妄想してます。

 

また、媒体側の収益化に関しては、結局のところ大手が行き着くPublisherTradingdesk+3rdPartyNetworksの形態まで目指せるといいなあと思いました。市場感としてはこんな感じですかね。

 

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(自作資料より抜粋)

実際、国内のサービス事業社がDSP作ってもたちまち上手くいってなく、要因は至極明快で、つまり「買い方」が良かったところで「買うもの」がいまだにカスimp(強気)だったりするわけなので、結果がでないのです。

※いいimp在庫はいまだに手売りされてたりするし。

 

なのではよプログラマティック市場にも「プレミアム」な枠を開放してくださいPMPでもいいからああああ。

という。

 

 

だいぶ話はズレましたが、要するにアドテクバブルで盛り上がりはしたものの、2015年、次にひーひー言うのは「単体DSPベンダー」だ(ろう)。というお話でした。

 

 

 

なんつって。